10月に入って、20日に、小学校のクラス会があった。当日その前に、自分達が6年間学び育った校舎がリニューアルされたので、見学会を実施した。1時間という短い時間だったが、吉井副校長先生のご案内を頂き、参加者は、その懐かしさと新しい設備に驚いていた。
基本的には、【千代田区景観まちづくり重要物件】となっています。
大正15年(1926)竣工。関東大震災の復興事業にあたり東京市は、不燃化構造とするため鉄筋コンクリート建築を採用しました。また、公園を併設するなどの試みも行われました。これは都市計画の中に小学校を位置づけて災害時の避難所としても使えるようにしたものです。九段小学校にも、東郷元帥記念公園が併設されています。
復興小学校には、外観デザインはそれぞれに独自のものとされており、町の顔として時代の意匠をまとった凝ったものが多くなっており、九段小学校もパラボラアーチ型の窓や、土筆の塔など特色があります。
以前は校庭の正面にあった二宮金次郎の像。正門のアプローチに移設されていた。
外観は既存建築のイメージを残しつつ、新築工事部分を設計するという苦労があったと思います。しかし、全体としては見事に調和されており、卒業生としても愛着を感じました。
校庭は人工芝に敷き詰められ、その下の地下には体育館が設けてあるのにはビックリ。
新築の東棟の4階には、25mx4コースのプールがあり、その1階には園児用のプールがあります。
煙突は原設計に準じたもので、自分たちの時は給食用のリフトがあった様な記憶があります。
2003年11月30日の「同窓会創立100周年記念式典」に参加した時に訪れた校舎は、また少し手が入っていて、西棟の階段の手摺りは、今回の色彩の方が趣があって、ずっと良くなっていると思いました。
復元・保存された床も、パーケットブロックとテラゾーの研ぎ出し仕上げという手の込んだものだった。
踊り場は、懐かしいアーチ型の窓。ここでしゃがんで隣の公園を見ていたことも。サッシは全て新しくなって安心だ。
廊下は広く、小上がりのあるオープンスペースになっていて、その段差は空調の吹き出し口になっている。教室との仕切りは全て引き込み戸で解放出来る。
教室は明るく、収納家具なども使いやすそう。
音楽室には、ブラスバンドの楽器類が全て揃っていた。コーラスよりも演奏に力を入れているのがうかがわれる。
B2 九段ギャラリー 百数十年の歴史が写真や記録物によって展示されている。
アールヌーボー調のエントランスドア。毎日見ていたので気付かなかったけれど、デザイナーになってからも、幼き頃の影響は受けていたことに思い当たります。施設としては幼稚園もあり、自分としては2年間通っていたので、合計8年間お世話になっていました。
千代田区立九段小学校・幼稚園リニューアル工事。色々細かいところまで考慮頂いた特に建築設計の担当者様、お疲れさまでした。我々卒業生としては満足した結果になりました。また、当日ご案内いただきました副校長吉井先生、ありがとうございます。